とび・土工・コンクリート工事業の建設業許可|資格・実務経験を福岡の行政書士が解説

福岡で行政書士をしている本田奈美です!

とび・土工・コンクリート工事について、軽微な建設工事を超える工事を請け負う場合には、とび・土工工事業の建設業許可が必要です。

建築一式工事以外では、1件の請負代金が500万円未満(税込)の工事が「軽微な建設工事」とされているため、税込500万円以上のとび・土工・コンクリート工事を請け負う場合には、原則として建設業許可が必要です。

この記事では、とび・土工・コンクリート工事に該当する工事の内容や、一般建設業・特定建設業の営業所技術者等の要件について解説します。

建設業許可の500万円基準・軽微な工事について詳しくはこちら

とび・土工・コンクリート工事とは?

建設業法上の「とび・土工・コンクリート工事」は、足場の組立てや重量物の運搬配置、くい工事、土工事、コンクリート工事、地盤改良工事など、非常に幅広い工事を含む業種です。

主に次の5つに分類されます。

1.足場・鉄骨組立て・重量物の運搬配置など

  • とび工事
  • ひき工事
  • 足場等仮設工事
  • 重量物の揚重運搬配置工事
  • 鉄骨組立て工事
  • コンクリートブロック据付け工事

2.くい工事

  • くい工事
  • くい打ち工事
  • くい抜き工事
  • 場所打ぐい工事

3.土工事

  • 土工事
  • 掘削工事
  • 根切り工事
  • 発破工事
  • 盛土工事

4.コンクリート工事

  • コンクリート工事
  • コンクリート打設工事
  • コンクリート圧送工事
  • プレストレストコンクリート工事

5.その他の基礎的・準備的な工事

  • 地すべり防止工事
  • 地盤改良工事
  • ボーリンググラウト工事
  • 土留め工事
  • 仮締切り工事
  • 吹付け工事
  • 法面保護工事
  • 道路標識・ガードレールなどの道路付属物設置工事
  • 外構工事
  • はつり工事
  • 切断穿孔工事
  • アンカー工事・あと施工アンカー工事

解体工事は「とび・土工・コンクリート工事」ではない

以前は「とび・土工工事業」に工作物の解体工事が含まれていましたが、平成28年6月1日から「解体工事業」が独立した建設業許可業種として新設されています。

そのため、現在は工作物を解体する工事は、原則として「解体工事」に区分されます。

「とび・土工工事業の許可があるから解体工事もできる」とは限りませんので注意しましょう。

一般建設業の営業所技術者の要件

一般建設業のとび・土工工事業の許可を取得するには、営業所に技術者要件を満たす「営業所技術者」を配置する必要があります。

主な要件の満たし方は、

  • 対応する国家資格等を保有している
  • 指定学科を卒業し、必要な実務経験がある
  • とび・土工・コンクリート工事について10年以上の実務経験がある
  • 技術検定の第一次検定合格後、一定期間の実務経験がある

などです。

1.資格で営業所技術者になる

とび・土工工事業の一般建設業で営業所技術者となることができる代表的な資格には、次のようなものがあります。

  • 1級建設機械施工管理技士
  • 2級建設機械施工管理技士
  • 1級土木施工管理技士
  • 2級土木施工管理技士(土木・薬液注入)
  • 1級建築施工管理技士
  • 2級建築施工管理技士(躯体)
  • 一定の技術士資格
  • 1級の型枠施工・とび・コンクリート圧送施工・ウェルポイント施工等の技能検定
  • 一定の実務経験を伴う2級技能検定
  • 一定の要件を満たす地すべり防止工事士等

資格の取得時期や区分によって必要な実務経験が異なる場合がありますので、実際の申請時には最新の資格一覧を確認する必要があります。

国土交通省「建設業法における配置技術者となり得る国家資格等一覧」

2.指定学科+実務経験で営業所技術者になる

とび・土工工事業では、土木工学や建築学に関する指定学科を卒業している場合、実務経験期間を短縮できる場合があります。

  • 大学・高等専門学校等:卒業後3年以上の実務経験
  • 高等学校等:卒業後5年以上の実務経験

申請時には、卒業証明書等と、とび・土工・コンクリート工事の実務経験を確認できる資料が必要になります。

3.10年以上の実務経験で営業所技術者になる

対応する資格や指定学科の学歴がなくても、とび・土工・コンクリート工事について10年以上の実務経験を有していれば、営業所技術者の要件を満たせる場合があります。

ただし、単に「建設業で10年以上働いている」というだけではなく、とび・土工・コンクリート工事に従事していた期間を確認する必要があります。

4.第一次検定合格+実務経験で申請できる場合もある

令和5年7月から、一定の技術検定の第一次検定合格者について、指定学科卒業者と同様に取り扱う制度が設けられています。

対象となる第一次検定に合格した後、

  • 1級の第一次検定合格者:原則として3年以上
  • 2級の第一次検定合格者:原則として5年以上

の対象工事に関する実務経験を有することで、営業所技術者の要件を満たせる場合があります。

とび・土工工事業は、この実務経験緩和制度の対象となる業種です。

実務経験の緩和措置が使える場合もある

とび・土工工事業には、複数業種の実務経験を組み合わせることで要件を満たせる場合もあります。

例えば、

  • 土木工事業と、とび・土工工事業について通算12年以上の実務経験があり、そのうち、とび・土工工事業について8年を超える実務経験がある場合
  • とび・土工工事業と解体工事業について通算12年以上の実務経験があり、そのうち、とび・土工工事業について8年を超える実務経験がある場合

などです。

どの建設業の経験でも自由に合算できるわけではありません。実務経験の組合せには決まりがあるため、申請前に確認しましょう。

特定建設業の特定営業所技術者の要件

特定建設業のとび・土工工事業では、一般建設業よりも厳しい技術者要件が設けられています。

1.1級資格等で申請する

特定建設業の特定営業所技術者となることができる代表的な資格には、次のようなものがあります。

  • 1級建設機械施工管理技士
  • 1級土木施工管理技士
  • 1級建築施工管理技士
  • とび・土工工事業に対応する一定の技術士資格

2.指導監督的実務経験で申請する

とび・土工工事業は「指定建設業」ではないため、一定の指導監督的実務経験によって特定営業所技術者の要件を満たせる場合があります。

一般建設業の営業所技術者の要件を満たしたうえで、元請として請け負った4,500万円以上のとび・土工・コンクリート工事について、2年以上の指導監督的実務経験を有している場合などが該当します。

なお、この「4,500万円」は、特定建設業許可が必要になる下請代金5,000万円の基準とは別の基準です。

一般建設業と特定建設業の違いにも注意

「工事金額が大きくなったら特定建設業が必要」と思われることがありますが、一般建設業の許可で請け負える工事金額そのものに上限があるわけではありません。

発注者から直接工事を請け負った元請業者が、その工事について下請に出す金額の合計が5,000万円以上となる場合に、原則として特定建設業許可が必要になります。

一般建設業と特定建設業の違いについて詳しくはこちら

まとめ|とび・土工工事業は対象工事が幅広い

とび・土工・コンクリート工事には、足場工事、重量物の揚重運搬配置工事、くい工事、掘削・盛土工事、コンクリート工事、地盤改良工事、法面保護工事、外構工事、あと施工アンカー工事など、幅広い工事が含まれます。

一方、現在は工作物の解体工事は「解体工事業」として別の業種になっているため、工事内容を正しく判断することが重要です。

営業所技術者についても、資格、指定学科+実務経験、10年以上の実務経験、第一次検定合格+実務経験など複数の方法があります。

建設業許可のその他の要件について詳しくはこちら

当事務所では、福岡県のとび・土工工事業の建設業許可について、「この工事はとび・土工に該当する?」「この資格で営業所技術者になれる?」「過去の実務経験で申請できる?」といった段階からご相談いただけます。
初回相談・お見積もりは無料で対応しておりますので、お気軽にこちらまでお問い合わせください!

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