建設業許可更新時に注意!取締役の重任登記とは?任期切れ・登記忘れの対応を福岡の行政書士が解説

福岡で行政書士をしている本田奈美です!

株式会社の建設業許可更新を準備しているときに、「取締役の任期が切れていた」「重任登記をしていなかった」ということに気付くケースがあります。

取締役が任期満了後も引き続き同じ役員を続ける場合であっても、必要な再任手続きを行ったうえで「重任」の変更登記をする必要があります。

この記事では、重任登記とは何か、建設業許可の更新時に確認しておきたいポイント、重任登記を忘れていた場合の対応について解説します。

重任登記とは?

「重任」とは、取締役などの役員が任期満了によりいったん任期を終え、時間を空けずに同じ役員として再任されることをいいます。

例えば、代表取締役Aさんの取締役としての任期が満了し、株主総会で再び取締役Aさんを選任した場合などが「重任」にあたります。

同じ人がそのまま役員を続けるため、「何も変わっていないから登記も不要」と思われることがありますが、同じ人が再任された場合でも役員変更登記が必要です。

取締役の任期は何年?

株式会社の取締役には任期があります。

会社法上、取締役の任期は原則として、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結時までとされています。

ただし、株式の譲渡制限が設けられている非公開会社では、定款によって取締役の任期を最長10年まで伸長できる場合があります。

中小企業では取締役の任期を10年としている会社も多いため、「設立してからずっと同じ役員だから大丈夫」と思っているうちに、いつの間にか任期満了を迎えていることがあります。

重任の登記は原則2週間以内

取締役が任期満了後に再任された場合は、重任による役員変更登記を行います。

株式会社では、役員の変更登記は原則として変更が生じてから2週間以内に行う必要があります。

同じ人が再任された場合もこの登記は必要です。

期限を過ぎてしまった場合でも登記申請自体ができなくなるわけではありませんが、登記を怠った期間があると、登記懈怠として過料の対象となる可能性があります。

重任登記を忘れていたら、その時点で取締役ではなくなってしまうの?
行政書士本田奈美
「登記をしていない=当然に取締役ではなくなる」というわけではありません。役員の再任は株主総会等で行い、その内容を登記します。そのため、まずは株主総会で再任の手続きがされているか、役員の任期がいつまでだったのかなどを確認する必要があります。

建設業許可の更新と重任登記の関係

建設業許可を受けている法人では、許可申請時の役員等や、常勤役員等(経営業務の管理責任者)の状況が許可要件に関係します。

そのため、建設業許可の更新を行う際には、役員の任期や登記内容についても事前に確認しておくことをおすすめします。

特に、常勤役員等(経営業務の管理責任者)となっている取締役の任期が満了している場合は注意が必要です。

重任登記が必要であるにもかかわらず登記がされていない場合には、現在の役員状況や任期の経過について確認が必要となり、建設業許可の更新手続きの前に重任登記を求められる場合があります。

ただし、「重任登記を忘れていたら建設業許可を絶対に更新できない」という意味ではありません。実際の役員選任の状況や定款、株主総会議事録、登記の内容などを確認したうえで対応することになります。

重任と「役員変更」は分けて考えよう

重任登記と、建設業許可上の役員変更届は別の手続きです。

例えば、新しい取締役が就任した場合や取締役が退任した場合など、建設業許可に届け出ている役員等の内容に変更が生じた場合には、建設業法上の変更届も必要になります。

一方、同じ人が同じ役職で引き続き再任される「重任」については、まず会社法上必要となる役員変更登記を適切に行うことが重要です。

建設業許可の更新時に重任登記忘れに気付いたら?

建設業許可の更新準備中に重任登記がされていないことに気付いた場合は、そのままにせず、まず次の内容を確認しましょう。

  • 定款で定められている取締役の任期
  • 前回取締役を選任・重任した時期
  • 株主総会で再任の決議が行われているか
  • 現在の登記事項証明書の内容
  • 該当する取締役が常勤役員等になっているか

重任登記が必要な場合は、司法書士へ相談し、必要な登記を進めたうえで建設業許可の更新手続きを行うとスムーズです。

重任登記を放置するとどうなる?

重任登記を忘れていても、気付いた時点で速やかに対応することが重要です。

役員変更登記には法定の期限があるため、長期間放置すると登記懈怠として過料の対象となる可能性があります。

また、建設業許可の更新時だけでなく、銀行手続きや融資、契約、ほかの許認可手続きなどで履歴事項全部証明書を取得した際に、役員の登記が適切に更新されていないことが判明することもあります。

特に取締役の任期を10年に設定している会社では、重任の時期を忘れやすいため、あらかじめ任期満了日を管理しておくと安心です。

重任登記は自分でできますか?
行政書士本田奈美
ご自身で登記申請を行うことも可能です。ただし、任期がすでに過ぎている場合などは、定款や過去の株主総会議事録を確認したうえで対応する必要があります。分からない場合は司法書士へ相談することをおすすめします。

登記については司法書士をご紹介できます

商業登記の申請代理は司法書士の業務となるため、行政書士事務所である当事務所では重任登記そのものの代理申請をお受けすることはできません。

当事務所では、建設業許可の更新準備中に重任登記が必要であることが分かった場合などには、司法書士をご紹介し、登記完了後の建設業許可手続きを進めることが可能です。

まとめ|建設業許可の更新前に役員の任期を確認しよう

株式会社の取締役には任期があり、任期満了後も同じ人が引き続き取締役となる場合でも、必要な再任手続きと重任登記を行う必要があります。

特に建設業許可の常勤役員等となっている取締役については、許可更新の直前になって重任登記忘れが発覚すると、確認や対応に時間がかかる可能性があります。

建設業許可の更新時期が近づいたら、許可の有効期限だけでなく、取締役の任期や登記事項証明書の内容もあわせて確認しておきましょう。

当事務所では、福岡県の建設業許可更新や各種変更届の手続きを行っております。
更新準備の際に「役員の任期が切れているかもしれない」「重任登記をしていなかった」ということが分かった場合も、必要に応じて司法書士と連携しながら対応いたします。
初回相談・お見積もりは無料ですので、お気軽にこちらまでお問い合わせください!

法務省「役員の変更の登記を忘れていませんか?再任の方も必要です」

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