機械器具設置工事の軽微な工事以外の工事を行う際は、建設業許可が必要です。
軽微な工事についてはこちらをご参照ください!
本記事では、機械器具設置工事の定義や具体例、他の工事業種との区分、一般建設業・特定建設業における技術者要件について詳しく解説します。
※令和6年12月の法改正により、それまで「営業所専任技術者」と呼ばれていたものは、現在、一般建設業では「営業所技術者」、特定建設業では「特定営業所技術者」とされています。
目次
機械器具設置工事とは、機械器具の組立て等により工作物を建設したり、工作物に機械器具を取り付けたりする工事をいいます。
例えば、工場のプラント設備、エレベーターなどの運搬機器、立体駐車設備、サイロ設備、舞台装置などを設置する工事が該当します。
ただし、機械器具を設置する工事がすべて「機械器具設置工事」に該当するわけではありません。
電気工事・管工事・電気通信工事・消防施設工事など、他の専門工事に該当する場合には、原則としてそれぞれの専門工事に区分されます。
機械器具設置工事に該当する工事として、次のようなものがあります。
• プラント設備工事
• 運搬機器設置工事(エレベーターなどの昇降機を含む)
• 内燃力発電設備工事
• 集塵機器設置工事
• 給排気機器設置工事
• 揚排水機器設置工事
• ダム用仮設備工事
• 遊技施設設置工事
• 舞台装置設置工事
• サイロ設備工事
• 立体駐車設備工事
このように機械器具設置工事にはさまざまな工事がありますが、実際の業種区分は設備の名称だけではなく、どのような機械器具を、どのような目的・方法で設置する工事なのかによって判断する必要があります。
機械器具設置工事は、「電気工事」「管工事」「電気通信工事」「消防施設工事」などと工事内容が重複することがあります。
このような場合には、原則としてそれぞれの専門工事に区分し、他の専門工事のいずれにも該当しない機械器具や、複合的な機械器具の設置工事が「機械器具設置工事」に該当します。
トンネルや地下道などの給排気用に設置される機械器具の設置工事は「機械器具設置工事」に該当します。
一方、建築物内に設置される通常の空調機器の設置工事は「機械器具設置工事」ではなく、「管工事」に分類されます。
同じ「空気を送る設備」であっても、設置場所や設備の用途によって工事業種が異なるため注意が必要です。
公害防止施設を単体で設置する工事については、すべて「清掃施設工事」になるわけではありません。
例えば、排水処理設備の設置工事は「管工事」、集塵設備の設置工事は「機械器具設置工事」に区分されます。
設置する設備の種類や機能によって工事業種を判断する必要があります。
機械器具の設置工事は、機械の種類によって「電気工事」「管工事」「電気通信工事」「消防施設工事」などと重複することがあります。
この場合は、原則としてそれぞれの専門工事に区分されます。
例えば、発電設備に関する工事についても、機械器具設置工事の例示には「内燃力発電設備工事」がある一方、電気工事の例示にも「発電設備工事」があります。
そのため、「発電設備を設置する工事だから機械器具設置工事」と一律に判断するのではなく、具体的な設備や施工内容を確認して業種を判断することが重要です。
機械器具設置工事の一般建設業許可を取得するためには、営業所ごとに機械器具設置工事の要件を満たす営業所技術者を置く必要があります。
主な要件は次のとおりです。
次の技術士資格を保有している場合、機械器具設置工事の営業所技術者として認められます。
• 技術士(機械部門)
• 技術士(総合技術監理部門のうち機械部門に係るもの)
令和5年7月1日の制度改正により、対象となる施工管理技術検定の第一次検定合格者については、一定期間の実務経験を積むことで営業所技術者として認められる場合があります。
• 1級の第一次検定合格者:合格後3年以上の実務経験
• 2級の第一次検定合格者:合格後5年以上の実務経験
この制度はすべての業種に適用されるものではありませんが、機械器具設置工事は、この実務経験による技術者資格要件の緩和の対象となっています。
なお、どの施工管理技術検定が対象となるかは資格の種類によって異なるため、実際の申請時には資格と取得時期を確認する必要があります。
機械器具設置工事については、次の学科が指定学科とされています。
• 建築学
• 機械工学
• 電気工学
指定学科を卒業した場合に必要となる実務経験年数は、原則として次のとおりです。
• 高校等の指定学科を卒業:卒業後5年以上の実務経験
• 大学・高等専門学校等の指定学科を卒業:卒業後3年以上の実務経験
資格や指定学科の学歴がない場合でも、機械器具設置工事について10年以上の実務経験があれば、営業所技術者の要件を満たすことができます。
実務経験で申請する場合には、単に機械に関する仕事をしていたというだけではなく、その工事が建設業法上の「機械器具設置工事」に該当することや、必要な期間の経験があることを確認する必要があります。
機械器具設置工事について特定建設業許可を取得する場合には、営業所に「特定営業所技術者」を置く必要があります。
主な要件は次のとおりです。
次の技術士資格を保有している場合、機械器具設置工事の特定営業所技術者として認められます。
• 技術士(機械部門)
• 技術士(総合技術監理部門のうち機械部門に係るもの)
一般建設業における機械器具設置工事の営業所技術者の要件を満たしている方で、さらに、発注者から直接請け負った請負代金4,500万円以上の機械器具設置工事について、2年以上の指導監督的実務経験がある場合には、特定営業所技術者の要件を満たすことができます。
ここでいう「指導監督的実務経験」とは、工事現場主任や現場監督者などの立場で、建設工事の設計・施工の全般について技術面を総合的に指導監督した経験をいいます。
なお、特定建設業許可が必要となる下請代金額の基準とは金額が異なりますので、混同しないよう注意が必要です。
機械器具設置工事は、他の建設業種との区分が特に分かりにくい業種の一つです。
「機械を設置したから機械器具設置工事」とは限らず、電気設備であれば電気工事、空調設備であれば管工事、通信設備であれば電気通信工事など、具体的な工事内容によって別の業種に区分される場合があります。
また、営業所技術者の実務経験を証明する場合にも、過去に施工した工事が機械器具設置工事として認められるかどうかが重要になります。
建設業許可の取得を検討する際は、過去の請求書や工事内容が分かる資料を確認し、取得しようとする業種に該当する工事実績があるかを事前に確認しておくことをおすすめします。
機械器具設置工事には、プラント設備工事、運搬機器設置工事、内燃力発電設備工事、立体駐車設備工事など、さまざまな工事が含まれます。
一方で、機械器具を設置する工事であっても、電気工事・管工事・電気通信工事・消防施設工事などの専門工事に該当する場合には、原則としてそれぞれの専門工事に区分されます。
また、機械器具設置工事の営業所技術者については、技術士資格のほか、指定学科+実務経験、一定の施工管理技術検定の第一次検定合格+実務経験、10年以上の実務経験などによって要件を満たせる場合があります。
その他の建設業許可の要件について知りたい方は、こちらの記事をご参照ください!
行政書士 本田奈美

行政書士(登録番号:第24402289号)
福岡県行政書士会所属/CCUS登録行政書士
建設業許可を中心に、経営事項審査・各種許認可手続きをサポートしています。
【プロフィールはこちら】
本田なみ行政書士事務所への相談・お問合せは、以下の方法でご連絡ください。
※匿名及び非通知でのお問い合わせはご対応いたしかねます。あらかじめご了承ください。