投稿：2024年11月14日・更新：2024年11月15日

とび・土工・コンクリート工事の建設業許可を取得する方法を福岡の行政書士が解説します

とび・土工・コンクリート工事の軽微な工事以外の工事を請け負うには、とび・土工・コンクリート工事の建設業許可が必要です。今回は、とび・土工・コンクリート工事の定義や、一般建設業・特定建設業における専任技術者の要件について詳しく解説します。

とび・土工・コンクリート工事とは？

とび・土工・コンクリート工事とは、建物の足場の組立てや重量物の運搬、工作物の解体、コンクリートによる構造物の築造などを行う工事を指します。大きく分けて、以下のような5つの工事が含まれます。
1. 足場の組立て：足場や鉄骨の組立て、機械器具や建設資材などの重量物の運搬と配置
2. くい打ち工事：くいの打設や抜き取り、場所打ちぐいを行う工事
3. 土工事：土砂の堀削や盛土、締固めなど
4. コンクリート工事：コンクリートの打設、圧送、プレストレストコンクリート工事など
5. その他基礎工事：地すべり防止や地盤改良、法面保護工事、道路標識設置などの基礎工事

一般建設業の専任技術者要件とは？

一般建設業におけるとび・土工・コンクリート工事では、専任技術者の配置が必要です。この専任技術者要件を満たすためには、資格、学歴と実務経験、もしくは実務経験のみのいずれかが必要です。

1. 資格で申請する

以下の資格を持つ方は、一般建設業のとび・土工・コンクリート工事の専任技術者として認められます。
• 1級建設機械施工技士
• 2級建設機械施工技士
• 1級土木施工管理技士
• 2級土木施工管理技士（土木または薬液注入）
• 1級建築施工管理技士
• 2級建築施工管理技士（躯体）
• 技術士 建設部門・総合技術監理部門（建設）
• 技術士 建設部門「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理部門（建設「鋼構造及びコンクリート」）
• 技術士 農業部門「農業土木」・総合技術監理部門（農業「農業土木」）
• 技術士 水産部門「水産土木」・総合技術監理部門（水産「水産土木」）
• 技術士 森林部門「森林土木」・総合技術監理部門（森林「森林土木」）
• 技能検定 型枠施工（2級の場合は、合格後3年以上の実務経験が必要）
• 技能検定 ウエルポイント施工（2級の場合は、合格後3年以上の実務経験が必要）
• 技能検定 とび・とび工・コンクリート（2級の場合は、合格後3年以上の実務経験が必要）
• 地すべり防止工事士（合格後1年以上の実務経験が必要）

2. 学歴と実務経験で申請する

資格がない場合でも、土木工学や建築学などの関連学科を卒業し、一定年数の実務経験があれば申請が可能です。高卒の場合は5年以上、大卒や高専卒の場合は3年以上の実務経験が求められます。

3. 実務経験のみで申請する

学歴や資格がなくても、10年以上のとび・土工・コンクリート工事に関する実務経験があれば専任技術者になれます。また、緩和措置として、8年以上のとび・土工・コンクリート工事の経験と他業種での経験を合わせて12年以上ある場合も専任技術者として認められます。

特定建設業の専任技術者要件とは？

特定建設業のとび・土工・コンクリート工事では、一般建設業許可の要件に加えて、下記の要件を満たす必要があります。

1. 資格で申請する

特定建設業におけるとび・土工・コンクリート工事の専任技術者として認められるには、以下の資格が必要です。
• 1級建設機械施工技士
• 1級土木施工管理技士
• 1級建築施工管理技士
• 技術士 建設部門・総合技術監理部門（建設）
• 技術士 建設部門「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理部門（建設「鋼構造及びコンクリート」）
• 技術士 農業部門「農業土木」・総合技術監理部門（農業「農業土木」）
• 技術士 水産部門「水産土木」・総合技術監理部門（水産「水産土木」）
• 技術士 森林部門「森林土木」・総合技術監理部門（森林「森林土木」）

2. 指導監督的実務経験で申請する場合

一般建設業の要件を満たすだけでは特定建設業の専任技術者にはなれませんが、過去に4,500万円以上のとび・土工・コンクリート工事の元請工事を2年以上にわたって指導監督した実績があれば、特定建設業の専任技術者として申請することが可能です。

まとめ

本記事では、とび・土工・コンクリート工事の建設業許可について、その取得要件や方法を解説しました。 その他の要件について知りたい方は、こちらの記事をご参照ください！ 許可を取得することで事業の信頼性が高まり、さらなる業務拡大が可能になります。